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内臓脂肪を作りやすいもの。

内臓脂肪を作りやすいものメタボの発症、進展は食生活を含むライフスタイルの「ゆがみ」が原因とされます。特に、日本人の食生活が欧米化し、高脂肪、高カロリーになった点が指摘されています。しかし、私には炭水化物の過剰摂取が大きな原因であると考えています。


たとえば女性のカロリー摂取量は10年前に比べて減少しているにもかかわらず、メタボにかかっている女性は厚生労働省の発表の数字より実際には多いと思えてならないからです。脂肪肝の患者さんに食事内容を記載していただき、1年後、脂肪肝が改善していた方は、総じて炭水化物の摂取量を減らした方々でした。

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炭水化物

脂肪は1gあたり9キロカロリーで炭水化物の4キロカロリーの倍以上カロリーがありますが、食事として胃袋に入れる総量は、なんと言っても炭水化物が多いのです。おまけに、吸収率も脂質より炭水化物のほうが高そうです。では、メタボに陥りやすい原因を炭水化物として間違いないでしょうか。アメリカでの実態調査をご紹介いたしましょう。アメリカ人1万2000人を対象に炭水化物の影響について調査し、2003年に論文として報告されたものがあります。

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炭水化物の成り立ち

脂肪肝になった肝臓に貯蓄されている脂は中性脂肪で、中性脂肪は炭水化物から合成されています。炭水化物は、単糖類である果糖(くだもの)やブドウ糖など、二糖類である砂糖、乳頭、麦芽糖など、そして多糖類のデンプンやセルロースなどの3種類に分類されます。これらは一番分子の小さい単糖類に分解されてから、体内に吸収されます。デンプンは六糖類なので、6回の分解と合成を繰り返さなければ吸収されません。

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肥満の原因

metabo48.jpg炭水化物は人間の体の主要なエネルギー源で、即効的に体を動かすことに使われる特性があります。しかし、必要以上に摂りすぎると体脂肪として蓄積されてしまいますので、当然のことながら肥満の原因となります。得に、今回のテーマである内臓脂肪の貯蓄につながります。さて、炭水化物、それも果糖の摂りすぎが一番悪いらしいということまでは分かりました。実際、そのことを調べてみる必要があります。


ウサギに特殊なえさを与えて脂肪肝を作ることができることからヒントを得て、えさに果糖、砂糖、デンプンを混ぜて、脂肪肝になる程度を検討してみました。すると、やはり果糖を混ぜたえさを食べたウサギの脂肪肝の程度が強く、次に砂糖、デンプンは予想通り軽い状態でした。もっとも、デンプンは米、芋、麦などから簡単に大量に摂取できますので、吸収が悪いからといって安心することは危険ですが。

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内臓脂肪

食事は、主に小腸と小腸の回りに無数に分布していれう細い血管から吸収されます。その後、門脈という太い血管に集まり、肝臓に栄養分が流れ込むのです。小腸の回りの脂肪細胞に分布しているごく細い血管も、門脈に注ぎ込みます。正しくは、門脈に関係している領域に付着する脂肪を、内臓脂肪と表現します。すなわち、小腸を保持している腸間膜につく脂肪細胞のことです。肝臓に脂肪が沈着する脂肪肝、そして腎臓や副腎のある後腹膜腔、生殖器系臓器の周囲にも脂肪細胞が蓄えられていますが、これらは内臓脂肪とは言わないのです。

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肝臓

肝臓肝臓は人体のすべての代謝の中心にある臓器です。そこに流れ込む血液の多くは門脈から供給されています。そんなことからも、内臓脂肪は単なる脂ではないことが見われます。


事実、他の脂肪細胞とは比べものにならないほど、生化学的、免疫学的にも活躍しています。また、脂肪合成、脂肪分解がともに非常に活発な脂肪組織です。たとえば、空腹となり、体がエネルギーを必要としています。すると、内臓脂肪が「遊離脂肪酸」に分解されて、門脈を通して肝臓に運ばれます。

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エネルギー源

エネルギー源遊離脂肪酸は、肝臓で中性脂肪に合成されます。この中性脂肪がエネルギー源となるのですが、脂である中性脂肪は、水分が多くを占める血液には溶け込むことはできません。


そこで、たんぱく質などどけ結合して水溶性のVLDLという形に一時的に変身するのです。VLDLの中には、もちろん中性脂肪が多く含まれています。VLDLが筋肉などに到達すると「リポたんぱくリパーゼ」という酵素の働きで中性脂肪に分解されて、エネルギー源として使用されるシステムになっています。ずいぶん、回りくどいですね。

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VLDL

VLDLしかし、内臓脂肪が必要以上に貯蓄されていると、さらに話は複雑になります。遊離脂肪酸の量が増え、必然敵に肝臓で作られるVLDLが増えることになります。VLDLに含まれる中性脂肪の量も増えて当然です。ここで、大問題が発生します。内臓脂肪が多くなりすぎると、反比例するようにリポたんぱくリパーゼの働きが低下します。すると、エネルギー源となることが不可能となり、血液の中にVLDLが溜まってしまいます。


VLDLはゆっくりと中性脂肪に分解されるため血液中の中性脂肪の値が上昇し、高中性脂肪血症となってしまいます。案外、誤解しやすいことがあります。一般に高脂血症と表現されていますが、これはコレステロール値が高い場合、中性脂肪が高い場合、もしくは、両者とも高い場合の3つのパターンがあります。

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脂肪肝の発生

一方、食事によっても肝臓で中性脂肪が作られ、エネルギーとなります。空腹時とはほとんど同じメカニズムですが、過食をした場合、小腸から吸収された遊離脂肪酸は中性細胞に合成されます。しかし、すべての中性脂肪はVLDLの形で血液中に放出することができなくなります。VlDLを肝臓で作る力が許容量オーバーに陥ってしまうからです。すると、どうなるのでしょう。肝臓に中性脂肪として蓄積すてしうまい、脂肪肝を形成することになります。暴飲暴食は、いとも簡単に脂肪肝を発生させます。

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動脈硬化の危険因子

最近、いろいろな生理学的作用を持つ物質アディポサイトカインが分泌されることが分かり、内臓脂肪は単なる脂ではないことが証明されました。しかし、どちらに先に脂がつくかと言えば、私は腸間膜より肝臓が先だと考えていました。今でも、その感を強くし、検討中です。なぜなら、脂肪肝の患者さんがわずか1㎏減量することで、GPTが急激に低下するからです。解剖学的にも小腸で吸収されたエネルギーは門脈から肝臓に入り、脂肪合成を起こします。それが過度に起きた場合、容易に脂肪肝ができると考えられます。すなわち、メタボの第1段階が脂肪肝とする考え方です。

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ドロドロ・サラサラ血液

metabo52.jpg次に、脂肪肝の人の血流はどうなっているのかを検討することにしました。肝臓内の毛細血管は類洞と呼ばれ、肝臓の隅々まで酸素と栄養素を運ぶ重要な役割を担っています。この類洞もほかの毛細血管と同じ細い血管です。


毛細血管は髪に毛のように細い血管という意味ですが、実際の直径は髪の毛よりずっと細い約7ミクロンしかありません。ちなみに1ミクロンは1000分の1㎜です。髪の毛の直径は細いものでも約100ミクロンありますから、毛細血管はなんと14分の1の細さということになります。

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